あちこちからお金を借りていると、返済日や金利が会社によって違うため、管理が面倒になることがあります。
複数の借金をまとめて1本化すれば管理が容易になり、借金を確実に減らしていくのに役立つでしょう。
これが、おまとめローンの役割です。
ここでは、おまとめローンの一つである「かりかエール」について、分かりやすく解説していきます。
かりかエールとは?
「かりかエール」はノーローンのおまとめローン!
ノーローンとは、新生パーソナルローン株式会社が提供しているカードローンのブランド名です。
ノーローンのおまとめローンが、「かりかエール」なのです。
ノーローンを利用中の人にとっては便利なサービスといえるでしょう。
おまとめローンは総量規制の対象外なので、年収の3分の1を超えた借入がある人でも利用できます。
「かりかエール」の特徴は?
ここでは、「かりかエール」の特徴について整理しておきましょう。
無利息期間がある
条件を満たせば、1週間の無金利期間を何度でも利用できます。
ポイントが貯まる
利息額に応じて、楽天ポイントやマイルなどのポイントが貯まります。
女性専用ダイヤルがある
女性スタッフが対応してくれる専用ダイヤルが設置されているので、初めてノーローンを利用する女性にとっても安心でしょう。
審査は決して甘くない
おまとめローンは複数の借金をまとめる性質上、総借入額が高額になりがちです。
金融機関にとってはリスクが大きくなるため、審査は甘くありません。
一般的に、収入と借金のバランスが、より慎重にチェックされます。
一般的なカードローンと同じようなものだと考えていると、審査に通らない事態にもなりかねません。
審査結果にかかわらず、カードローンの申し込みをすると、その情報が個人信用情報に記録されます。
→審査に通りやすいおまとめローンはあるのか?おまとめローン審査に通りやすくなる秘訣も紹介!
短期間に申し込みを何度も行うことを「申込ブラック」といいます。
お金に困っている状態と考えられるため、審査では不利になるでしょう。
「申込ブラック」を避けるためにも、おまとめローンは狭き門だと知っておくことが大切です。
審査に落ちてしまう人の特徴
ノーローン利用の有無で申し込み条件が違う?
「かりかエール」の申込条件は、ノーローンの利用の有無で違います。
ノーローンを利用したことがない場合、申し込み条件は「20歳~70歳までで、かつ安定収入があること」です。
借入限度額は300万円です。
一方、ノーローンを利用しているなら、パートやアルバイトの人も対象となり、借入限度額は400万円にアップします。
いずれの場合も、金融事故を起こした過去があって個人信用情報にその情報が残っていると、審査に通らない可能性が高まります。
また、すでにノーローンを利用していて、利用状況が良くない場合も同様です。
収入と借入のバランスがポイント!
通常の借入では、複数の会社から借入していることは、審査のネックになることが少なくありません。
しかし、おまとめローンの場合は、そもそも複数の借入をまとめることに意味があるため、それが直接の原因になる確率は高くありません。
むしろ、収入と借入のバランスがおかしい場合に不利になるのです。
借入額の総額が、収入から考えて明らかに返せない額であると判断されると、審査に通らない確率が高いでしょう。
1本化することでどれくらい金利は安くなる?
おまとめローンにはデメリットもある!
おまとめローンのメリットは管理がしやすくなることですが、デメリットもあります。
金利が低い借金には意味がない
おまとめローンは、今抱えている借金の金利よりも、金利が低い場合にのみ有効です。
現在の借金のほうが低い金利なら、わざわざまとめる必要はありません。
総返済額がふくらみがち
おまとめローンの返済で最小返済額を低く設定すると、毎月の支払いが減って一時的にラクに感じることがあります。
ところが、最小返済額が少ないと、支払期間が延びるため、結果的に支払総額がふくらみがちです。
その結果、なかなか支払いが終わらなくなることも少なくありません。
「かりかエール」で金利は安くなる?
「かりかエール」では、すでにノーローンの利用があるかどうかにかかわらず、金利は12.0%~18.0%です。
一般的に、借入限度額に近くなるほど、金利は下がります。
利息制限法によって、金利上限が決まっているためです。
- 元本が10万円未満の場合・・・年20.0%
- 元本が10万円以上100万円未満の場合・・・年18.0%
- 元本が100万円以上の場合・・・年15.0%
つまり、100万円以上の借金があるなら、それをまとめることで15.0%以下の金利が適用されます。
「かりかエール」の利用によって、今抱えている借金の金利がどの程度下がるのかを、確認しておくことが大切です。
ノーローンを利用している人が「かりかエール」に申し込む場合の借入限度額は400万円です。
この場合の金利は、最低金利の12.0%が適用になる可能性も低くないでしょう。
400万円×12.0%=48万円なので、利息だけで年に48万円がかかることがわかります。
実際の支払額はどのくらい?
「かりかエール」は、返済方法として「元利均等返済法式」を採用しています。
これは、元金と利息を足した返済額が毎月均一になる仕組みです。
毎月、同じ金額を準備すればよいため、管理が容易です。
「かりかエール」の場合、毎月の最小返済額は、借入総額の2.0%~3.0%の範囲内で、利用者によって個別に決められます。
借入総額が400万円で最小返済額が3.0%なら、毎月の返済額は12万円となります。
また、借入総額が50万円で最小返済額が2.0%なら、毎月の返済額は1万円です。
かりかエールは総量規制の対象外
総量規制の対象外になるのは大きなメリット
通常、消費者金融からの借金は、総量規制の対象です。
しかし、おまとめローンは、利用者の窮地を救済するという意味合いが強いため、対象外となっています。
複数の借入を1本化すれば借入額が大きくなって、低い金利が利用できます。
その結果、借金全体でみれば、金利の平均を下げられるでしょう。
すべての借金が対象になるワケではない?
「かりかエール」は、正式には「貸金業法に基づくお借り換え」というサービスです。
つまり、貸金業法がカバーする借金のみが対象となります。
そもそも借金は、その種類によって規制する法律が違います。
- 消費者金融・・・貸金業法
- 銀行系カードローン・・・銀行法
- クレジットカードのキャッシング・・・貸金業法
- クレジットカードのショッピング・・・割賦販売法
つまり、消費者金融からの借入やクレジットカードのキャッシング利用のみが、「かりかエール」でまとめられることになります。
おまとめローンを利用する際の注意点
「かりかエール」をはじめとした、おまとめローンの注意点を知っておきましょう。
おまとめローンは借金専用
おまとめローンは、確実に借金を返済することを目的にしたサービスです。
すなわち、基本的に返済をし続けるだけの仕組みといえるでしょう。
特に、「かりかエール」ではノーローンを併用することができません。
追加融資を受けることができなくなるため、十分な注意が必要です。
借金がなくなるわけではない
おまとめローンを利用することで、過去に抱えていた借金を完済できるため、借金がなくなったように感じる人は少なくありません。
しかし、1本化しただけであって、借金そのものがなくなるわけではないのです。
無計画に借金して、欲しいものを手に入れる生活に慣れてしまっている人は、生活の立て直しが必要でしょう。
返済期間が長引くことも
おまとめローンを利用し始めると、金利が下がり、月々の返済額が減ることがあります。
しかし、返済期間が長引きやすくなり、結果的に得にならないケースも出てくるでしょう。
お金に余裕がある月には、繰り上げ返済を利用して、できるだけ早く完済することが大切です。
他社のおまとめローンと比較
ここでは、「かりかエール」の金利を理解するため、他の消費者金融の金利と比べてみましょう。
消費者金融名 | 金利 | 借入限度額 |
---|---|---|
プロミス | 6.3%~17.8% | 300万円 |
アイフル | 12.0%~15.0% | 500万円 |
アコム | 7.7%~18.0% | 300万円 |
これをみると、最低金利ではプロミスが、最高金利ではアイフルが有利になることがわかります。
自分の借金額に応じて、有利になる消費者金融が変わってくるでしょう。
しかし、ノーローンを利用していない人が、あえて「かりかエール」を選ぶ必要は、まずありません。
かりかエールはどんな人が向いている?
「かりかエール」の金利は決して低くありません。
そんな「かりかエール」に向いている人とは、どんな人でしょうか。
現在ノーローンと契約をしている人
現在ノーローンと契約している人は、すでに1度審査に通っているため、審査に通りやすくなるでしょう。
また、返済状況が良好なら実績が考慮され、より有利になることがあります。
借金返済に集中したい人
「かりかエール」は、そもそも完済を目指す仕組みなので、追加融資ができません。
今抱えている以上の借金を増やすことなく、返済に集中したいという人に向いています。
楽天ポイントなどを貯めたい人
利息の支払いで楽天ポイントやマイルが貯まるのは、「かりかエール」のユニークな特徴です。
とはいえ、楽天ポイントなどを貯める目的で、わざわざ金利の高い「かりかエール」を利用するのは本末転倒です。
消費者金融系からの借入がメインな人
銀行系カードローンやクレジットカードのショッピング枠は、「かりかエール」の対象外です。
そのため、消費者金融からの借金がメインの人に向いています。
「かりかエール」を利用するときは、あらかじめ特徴をよく知って、慎重に選ぶことが大切です。