急に多額のお金が必要になったとき、カードローンが利用できると心強いですよね。
ただ、借入ができただけで、安心してしまってはいけません。
カードローンを利用する場合に大事なことの1つとして、「事前に具体的な返済方法について把握し、返済計画を立てておく」ということが挙げられます。
カードローンには、銀行系のもの、消費者金融系のものなど多数ありますが、今回は「三井住友銀行カードローン」を取り上げて、具体的な返済方法やそれに関する情報などについて解説します。
→三井住友銀行カードローンが利用できない!残高不足の理由と対処法
三井住友銀行カードローンの返済日
都合に合わせて、返済方法と返済日が選べるので便利
三井住友銀行カードローンの返済方法は、ATM、インターネットバンキング(SMBCダイレクト)、口座振替の3種類の中から選択できます。
どの場合でも、返済日は、毎月5・15・25・末日のいずれかから選択することができ、給料日などとの兼ね合いによって、都合の良い日、良くない日がある人には大変便利です。
返済締め切り日と返済日の違いとは?
ATMまたはインターネットバンキングによる返済では、選択した日が返済の「締め切り日」となります。
利用者自身が、その日までに、振込(入金)手続きを行います。
つまり、当日忙しい場合などは、前日までに振込手続きをしておけばOKです。
口座振替による返済では、選択した返済日当日(銀行休業日の場合は翌営業日)に自動引き落としとなります。
また、引き落とされる金額は、どの場合であっても、選択した返済日までの約定金額となります。
毎月の返済額はいくらになる?
三井住友銀行カードローンの返済は「残高スライド方式」
三井住友銀行カードローンの毎月の返済額は、「残高スライド方式」によって決定されます。
ここでは、残高スライド方式とは何か、その場合の毎月の返済額はどう変化するかについて、解説します。
残高スライド方式とは?
残高スライド方式とは、「借入残高によって、毎月の返済額が変更(スライド)される方式」のことです。
返済が進めば進むほど借入残高は減少していきますが、この方式では、それに伴って毎月の返済額も減っていきます。
三井住友銀行カードローンを利用した場合の約定返済金額は?
貸越元金額が2000円未満の場合は、貸越元金額イコール約定返済金額であり、全額返済することになります。
貸越元金額2000円~10万円の場合では、返済額は2000円です。
貸越元金額が10万円超~50万円の範囲に入る場合では、10万円ごとに段階が設けられていて、返済額は2000円ごとにアップします。
貸越元金額10万円超~20万円の場合は返済額が4000円なので、その次の段階(貸越元金額20万超~30万円の場合)では、返済額が6000円となります。
50万円超の貸越元金額についても、貸越元金額の段階ごとに約定返済金額が設定されています。
三井住友銀行カードローンを利用する際は、約定返済金額についても、しっかり確認しておきましょう。
返済額を確認する方法
利用状況をこまめに確認するには?
借入残高、約定返済金額、利息など、カードローンの利用状況を確認したい場合は、3つの方法をとるができます。
ATMを利用する
1つ目は、三井住友銀行本支店ATMでの照会です。
利用可能時間外や、メンテナンス中の場合などは、照会できないので、注意が必要です。
また、提携銀行のATM、提携コンビニATMなどでも、利用状況を確認することはできませんので、気を付けましょう。
SMBCダイレクトに登録、ログインする
2つ目は、インターネットバンキング(SMBCダイレクト)での照会です。
これは、三井住友銀行の普通預金口座を開設している人限定のサービスですが、申し込みの手続きなどはなく、すぐに利用することができます。
ログインでポイントがもらえる上、24時間いつでもWEB上で残高照会や振込手続きができるので、三井住友銀行をよく利用する場合は、登録しておくのがおすすめです。
電話する
3つ目は、三井住友銀行カードローンプラザへの電話照会です。
電話番号は、0120-923-923となっています。
通話料無料で、受付時間は、毎日9:00~21:00です(1月1日は除く)。
【返済方法1】口座振替
ここからは、三井住友銀行カードローンで選択できる毎月の返済方法について、詳しく説明していきます。
まず、口座振替の場合ですが毎月5・15・25・末日のいずれかから選択した返済日に、約定返済金額が自動引き落としされます。
口座振替は、三井住友銀行の口座を持っている場合にのみ、利用することができます。
手数料はかかりません。
カードローン利用者は、選択した日の前日までに、口座の残高を確認しておく必要があります。
自動引き落としされるタイミングで、口座残高が約定返済金額未満になっていた場合は、残高の全額が引き落とされます。
また、引き落とされた金額が利息未満の場合には、追加の借入ができなくなるので、注意が必要です。
【返済方法2】ATM
ATMを利用する場合は、毎月5・15・25・末日のいずれかから選択した返済日までに、カードローン口座に約定返済金額を入金する形での返済となります。
三井住友銀行のATMの他に、イーネットATM、ローソンATM、セブン銀行ATM、ゆうちょ銀行ATMでも返済することができます。
利用手数料はかかりません。
上記のATMのうち、ゆうちょ銀行ATMでは、ローン専用カードを使用しなければ返済できませんが、それ以外のATMでは、普通預金キャッシュカードでの返済も可能です。
ただし、コンビニによっては、上記の提携ATM以外のATMが設置されている場合があります。
この場合はサービス内容が異なるので、確認するようにしましょう。
また、そのATM自体が稼働時間外である場合や、ATMが設置されている建物の営業時間外(出入り可能時間外)、メンテナンス中の場合など、利用できないときもあるので、注意が必要です。
上記以外の提携金融機関のATMは、ローン専用カードを使用しての借入や、残高照会に利用することができますが、その際の手数料は有料です。
また、返済については利用不可となっています。
【返済方法3】銀行振込
銀行振込による返済は利用者自身が、銀行から、カードローン口座に約定返済金額の振込手続きを行う方法です。
この場合、毎月5・15・25・末日のいずれかから選択した日が、返済締め切り日となります。
銀行振込での返済は、口座振替と同様に、三井住友銀行の口座を持っている場合にのみ、利用することができます。
手数料無料の口座振替とは異なり、銀行振込の場合は別途振込手数料がかかり、全額自己負担となりますので、注意しましょう。
少しでも早く完済するためには、手数料がかからない方法を選択し、払わなくて済んだ手数料分のお金も返済に充てた方が効率的です。
そのため、何か銀行振込を希望する事情がある人以外には、あまりおすすめしない方法です。
【返済方法4】インターネットバンキング
三井住友銀行では、インターネットバンキングサービスを行っています。
「SMBCダイレクト」と呼ばれるもので、三井住友銀行の普通預金口座を開設している人限定のサービスですが、申し込みの手続きなどは必要なく、すぐに利用することができます。
SMBCダイレクトを利用すれば、自宅、出先問わず、どこからでも簡単にWEB上で振込手続きができ、利用手数用は無料となっています。
ログインする際は、三井住友銀行の普通預金口座の「店番号・口座番号」と、「第一暗証」が必要になります。
これまで、インターネットバンキングを利用したことがない人の第一暗証は、ログインに使用する普通預金口座キャッシュカードの暗証番号(4桁の数字)です。
キャッシュカードと同じ暗証番号では心配な場合、ログイン後、メニューの「暗証番号の変更」から、第一暗証を別の数字に変更することができます。
繰り上げ返済もできる!
三井住友銀行カードローンでは、毎月1度の返済だけではなく、随時追加で繰り上げ返済を行うことができます。
繰り上げ返済のメリットとは?
三井住友銀行の毎月の返済額は、少なめに設定されていて、余裕のないときには助かりますが、その分、完済までの期間が長くなってしまいがちです。
長期間の返済が悪いわけではありませんが、利息をなるべくかけたくないのであれば、繰り上げ返済を積極的に行う方がおすすめです。
いつでも、いくらでも、利息分以上の金額であれば返済可能
繰り上げ返済の場合、利息分以上の金額であれば、いつでも、いくらでも手続き可能となっています。
少額であっても、コツコツと繰り上げて返済することで、完済までにかかる期間を短縮すれば、その分の利息も払わなくて済み、返済合計額がかなり変わるということも考えられます。
お得に返済するためのコツ
十分に検討した上で、自分にとって必要な金額分だけをカードローンで借り入れるとしたら、その時点では、借入額は変更しようがありません。
そのため、返済を少しでも楽にできるかどうかは、「借入後にどう工夫して返済していくか」という一点にかかっています。
そこで、知っておくと役に立つ、お得に返済するためのコツについて紹介します。
知っておきたい返済に関する2つのコツ
その1.元本を意識して返済しよう
カードローンにおいて無視できないのは、利息です。
元本を減らすよう意識することで、利息を減らしていくことができます。
先ほど紹介したように、三井住友銀行カードローンでは、利息分以上の金額であればいくらでも繰り上げ返済可能ですが、利息分だけ支払っていたのは、元本が減りません。
そのため、少しでも元本を減らせるように、繰り上げ返済の金額を増やしましょう。
その2.契約極度額と利率の関係について知っておこう
三井住友銀行カードローンを利用するにあたって、もう1つ知っておきたいことは、「限度額を引き上げると、借入利率が下がる」ということです。
三井住友銀行カードローンの利率は、年4.0%~14.5%の範囲内となっていて、ある人が実際にカードローンを利用した場合に適用される利率は、その人の「契約極度額」によって決定されます。
契約極度額と利率の関係ですが、契約極度額100万円以下の場合、利率は年12.0%~14.5%、契約極度額100万円超~200万円の場合、利率は年10.0%~12.0%となっています。
それ以上の契約極度額についても、200万円超300万円以下という風に100万円ごとに段階が分けられていて、その段階によって適用される利率が設定されています。
そして、契約極度額700万円超~800万円以下の利率は年4.0%~4.5%と、最も低くなっています(三井住友銀行カードローンの契約極度額上限は800万円)。
ただし、借入利率は変動金利で、金融情勢等により金利が見直される場合もあります。
返済シミュレーションしてみよう
三井住友銀行カードローンの公式サイトでは、「返済シミュレーション」を行うことができます。
三井住友銀行カードローンを利用するにあたって、自分にとって可能な返済パターンをいくつか想定し、それぞれの方法によって、完済までにかかる期間や返済合計額がどう変化するのかをシミュレーションしてみると、返済計画がイメージしやすくなるので、おすすめです。
具体的な数字を見ることで、「返済の仕方によって、こんなにも差が出るのか」と感じた場合、1日でも早い完済を目指しやすくなり、モチベーションを高めることができます。
多く返済してしまった場合の注意点
ここでは、借入残高と利息の合計額を超えて繰り上げ返済してしまった場合、どうなるのか不安な人もいるかもしれませんね。
ここでは、そのような不安を感じた人に向けて、多く返済してしまった場合の注意点について紹介します。
余剰分のお金は、「普通預金(預り金)」扱いとなる
借入残高と利息の合計額を超えて繰り上げ返済してしまった場合、その差額は、カードローン口座の普通預金(預り金)として扱われます。
「銀行が普通預金として預かってくれるなら安心」と感じる人もいるかもしれませんが、カードローン口座やその口座内の普通預金に関しては、一般的な普通預金口座を利用する場合とはかなり異なるルールがあるので、ぜひ知っておくと良いでしょう。
預り金は、どのように使える?
預り金は、次に三井住友銀行カードローンを利用した際の返済に充てられることになっています。
「普通預金」ということになってはいますが、一般的な普通預金のように、自由に引き出して使用することはできません。
晴れてカードローンを完済し、今後利用する予定がない場合でも、このルールは変更されません。
その場合どうすれば良いかというと、カードローンの追加借入の取引を行って、預り金をゼロにするしかありません。
このとき、再び預り金を作ってしまわないように、返済の仕方には十分気を付けましょう。
カードローン口座とは?
ここで、カードローン口座自体についても少し解説しておきます。
三井住友銀行カードローン口座は、カードローン専用の口座です。
給与振込の受取など、カードローン以外の取引には利用できません。
通帳は発行されず、預り金(普通預金)が生じても、利息が発生することはありません。
また、預り金は、公共料金やクレジットカード代金の引き落としにも使用できません。
三井住友銀行カードローンの返済に遅れると起こるリスク
三井住友銀行カードローンでは、返済が遅れると、年利19.94%の金利(遅延損害金)が発生します。
遅延損害金が加算されると、当然その分返済合計額が増えてしまいます。
遅延損害金は、「借入残高×年利(%)÷365日×延滞日数」で計算されます。
この式に延滞日数が含まれていることから分かるように、延滞が続くと、遅延損害金は1日単位で加算されていきます。
返済を延滞しないように注意し、万が一延滞した場合も、1日でも早く返済するようにしましょう。
返済遅延で信用情報がブラックに
また、延滞が長引くと、信用情報に傷がつく可能性もあります。
カードローン利用者を含め、お金に関しての情報は、全国の信用情報機関で管理されていますが、信用情報として延滞の記録が残ってしまうと、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードなどの契約ができなくなります。
請求の連絡などで、現状を周囲に知られてしまった場合には、家庭や職場での信用度にも関わります。
さらに、延滞したカードローンの返済を放置していると、強制解約されてしまうことや、訴訟(一括請求)に至ってしまう場合もあります。
返済できないときはどうすればいい?
返済日が近くなってもお金が用意できず、「このままでは、残高不足で支払いができない」という場合は、他のカードローンを一時的に利用した方が良い場合もあります。
三井住友銀行カードローンより年金利の低いカードローンであれば、まず、そちらから借り入れたお金で三井住友銀行カードローンの返済をし、その後でそのカードローンに返済した方が、結果的に安く済む場合もあるからです。
この対処法を試みる場合は、計算ミスをしていないか、返済シミュレーションなどで、事前にしっかり確認をしておきましょう。
お金をすぐに工面する方法が何もなく、どうしても支払いができない場合は放置せず、三井住友銀行に返済相談をするようにしましょう。
返済相談の連絡を入れることで、銀行側から「返済の意思はある」と判断されやすくなり、督促の頻度が下がるからです。
もちろん、返済しなければならないことに変わりはありませんが、払えないものを頻繁に督促されることで精神的に不安定になるよりは、先に連絡を入れておく方が、ストレスは半減すると考えられます。
返済し終わったら解約すべき?
三井住友銀行カードローンを利用し、返済し終わった場合、すぐに解約した方が良いかどうかは、その人の現状や今後の予定によります。
近い将来に、住宅ローンや自動車ローンなど、高額なローンを組む予定があるという人の場合は、審査に通りやすくするためにも、解約しておいた方が良いでしょう。
一方、こういった高額ローンを組む予定が今のところない人の場合は、特に急いでカードローンを解約する必要はありません。
また、カードローンを今後も利用する可能性がある人の場合にも、解約しないでいる方が、次回の利用がスムーズにできるのでおすすめです。
一度解約した後で再度契約手続きをとることも可能ですが、契約したままの状態であっても、借入残高がゼロの場合は、利息や各種手数料などを請求されることはないので、ひとまずそのままにしておくと良いでしょう。
利用するなら返済日を必ず守ること!
今回は、「三井住友銀行カードローン」を取り上げ、具体的な返済方法やそれに関する情報などについて解説しました。
三井住友銀行カードローンは、毎月1度の返済の他に、繰り上げ返済も随時受け付けています。
利息分以上の金額であればいくらでも繰り上げて返すことができるので、積極的に利用しましょう。
また、三井住友銀行カードローンを利用する際は、借入金額を考えると同時に返済の計画も練っておきましょう。
他のカードローン利用と同様に、返済が遅れてしまうと、返済額に遅延損害金の分も加算されてしまい、余計返済が難しくなってしまいます。
信用情報に傷がつくことも避けたいですよね。
それらの困った事態を避けるため、返済日は必ず守りましょう。