キャッシングについての情報を集めていると、たびたびブラックリストという言葉を耳にします。リストということは帳簿のようなものを想像してしまいがちです。
過去にキャッシングでトラブルを起こした人の名前がずらずらと並んでいる帳簿。これがブラックリストなのでしょうか。
ここに載ることがキャッシングを行う人にとって不利益なのはわかりますが、どんなシステムが組まれているのか。
その実情までしっかり理解できている人の数はそれほど多くないはずです。
どこでそのリストは管理されているのか。そもそもそんな帳簿は実在するのか。そこに名前が載ってしまうともうその情報が消えることは永遠にないのか。
ブラックリストとは?
クレジットカードやキャッシング等のローン返済が滞った場合や、自己破産等が生じた場合に、個人信用情報が事故情報として信用情報機関に記録されてしまうことです。
要するに「ブラックリスト」というものはありませんが、信用情報機関に事故情報が記録された状態を「ブラックリストに載った」と表すことが多い。
信用情報はキャッシングの審査に通る上で非常に重要な要素の1つです。詳しくはこちらのページでもご説明していますので参考にしてください。(→信用情報を「5W2H」で解説!審査落ちになってしまう人の特徴は?)
どんな行為がブラックリストになってしまうのか
信用情報を記録・保管している「信用情報機関」の1つ、CIC(シー・アイ・シー)によれば下記の通りです。
61日以上(3か月以上)の支払遅延がある場合
3か月以上長期にわたって延滞している、あるいは短期間に頻繁に返済が遅延している、こういったようなことがあると事故情報が記録されてブラックリストの仲間入りとなってしまいます。
担保や保証人を必要としない無担保ローンであるからこそ、毎月の期日までに返済できるかどうかは信用貸しで非常に重要になります。
もし返済が遅れそうな場合には、キャッシングの各ホームページの会員ページやコールセンターへ期日の3日前までに相談しておくことを強くおすすめします。
「債務整理」を行った場合
債務整理とは、法的手続きを行って借金の金利をカットしたり減額したりするものです。
主に財政面でこれ以上返済を続けるのが難しいという方が弁護士を介して行いますが、キャッシング業界からすれば純粋に損失です。
債務整理を行った情報は、信用情報機関に5年~10年は保管されることになります。
詳しくはこちらのページでも解説しておりますのでご参考ください。(→借金の主な原因は多重債務にあった!本気で完済するなら債務整理!)
携帯や公共料金の支払いが未払いだった場合
最近、スマートフォンなどの本体は分割払いで購入することが多いです。分割ローンも借り入れの1つなので、支払いが遅れてしまうと信用情報機関に事故情報として記録されてしまうリスクが上がります。
公共料金の支払いも記録されているため、クレジットカードやカードローンの審査に通りたければ日頃から優等生の生活を送るしかありません。
こういったケースもあるため、料金の支払いは毎月遅れることなく支払うことをおすすめします。
ブラックリストから事故情報を消すには?
一度記録された事故情報は、消そうと思ってもすぐに消すことはできません。
記録された情報によってある一定期間が経つと自動的に消されていきですが、金融事故情報に関しては数年単位で保管されることになります。
基本的に事故情報は5年ごとの更新となっていることが多いので、その後のライフプランにも大きな影響を与える可能性があるのです。
ブラックリストを調べるには?
信用情報機関に記録された信用情報や事故情報は、金融機関だけでなくわれわれ消費者も閲覧することができます。
信用情報機関は、「信用情報開示請求」をされた場合に情報を公開しなくてはいけないため、まずはどのような手順で信用情報を見ることができるのかを解説します。
CICを例に信用情報開示の手順を解説
CICで信用情報を見せてもらうためには、下記のいずれかの方法から手続きをします。
- パソコン
- スマートフォン
- 郵送
- 窓口
パソコンで開示
- 手続き前の確認事項を確認
- 契約で利用した電話番号(固定・携帯)から掛けて「受付番号」を取得(※)
- パソコンで受付番号を入力
- PDFファイルをダウンロードして閲覧可能。印刷もできます
(※)受付番号を取得してから、1時間以内にパソコンへ番号を入力しましょう。
スマートフォンで開示
- 手続き前の確認事項を確認
- 契約で利用した電話番号(固定・携帯)から掛けて「受付番号」を取得(※)
- スマートフォンで受付番号を入力
- ファイルをダウンロードしてパスワードを入力すれば閲覧可能です
(※)受付番号を取得してから、1時間以内にパソコンへ番号を入力しましょう。
郵送で開示
- 「信用情報開示申込書(※1)」と「本人確認書類(※2)」を用意
- ゆうちょ銀行で1,000円手数料分の定額小為替を用意
- 書類と手数料をCICへ郵送
- (約10日後)信用情報の開示報告書が用意されます
(※1)信用情報開示申込書は、プリンターをお持ちであればすぐに印刷することができます。ない場合は、電話で取寄せる必要があります。(0570-666-414)
(※2)譲歩開示で利用できる本人確認書類は下記の通りです。以下からいずれか2点を同封する必要があります。
- 運転免許証または運転経歴証明書(コピー)
- マイナンバーカード(写真表面のみコピー)
- パスポート(コピー)
- 各種健康保険証(コピー)
- 写真付き住民基本台帳カード(コピー)
- 各種年金手帳(コピー)
- 各種障がい者手帳(コピー)
- 在留カードまたは特別永住者証明書(コピー)
- 住民票(作成日から3か月以内)
- 戸籍謄本または戸籍抄本(作成日から3か月以内)
- 印鑑登録証明書(作成日から3か月以内)
ブラックリストなんてほんとは実在しない
そんなリストは実のところ存在しません。閻魔様が管理しているようなイメージを思い浮かべがちなブラックリストですが、いくら金融事故を起こしても名前が載る帳簿なんてそもそもありません。
俗言うブラックリストに載るというのはその人がキャッシングにおいてトラブルの記録が残るということで、その記録は個人の記録に留められます。その情報は専門機関に集められることになり、キャッシングにかかわる会社が個人を審査するときにはここに集まった情報を参照しながら審査を行います。
その人が過去に起こしたキャッシングにまつわる情報を重点的にみられることになります。過去に返済の遅延は無かったか。最近債務整理を行った記録は無いか。今現在どれだけのキャッシング履歴を持っているのかなどです。
ここでクリーンな情報を持っていればそれだけで審査で有利になります。その嬢おhの種類によってここに情報が残る期間はことなり、返済遅延などなら5年程度で情報が消えることになりますが自己破産の記録なんかだと10年残ってしまうことも多いです。
記録が消えないことを前向きに考えて
この事故情報が残って仕舞っている限り審査が通ることはありません。
プロミスなど大手消費者金融ではなく中少の消費者金融や悪徳金融業者ならともかく、まっとうなキャッシングを行うことは難しいと考えなくてはいけません。
「これじゃあお金の借り入れができない」ではなくて、この期間にもっと自分にとってプラスとなる行動を起こすべきなのです。キャッシングに頼る必要のないくらいに経済環境を改善しておくこと。
もう今後はできるだけキャッシングから離れたところで生活することを目標としながら今後の生活を組み立てていくことが大切です。