2020年から始まった新型コロナウィルスの感染拡大により、私達の生活はおおきく変わりました。
それは働き方だけではなくて、普段の買い物も同様です。
今までならば、当たり前のように実店舗に出向いて、手に取って商品を見て、カード決済はあったにせよ、単位が小さければ現金で支払っていました。
しかし、コロナ禍により、オンラインショッピング、決済もクレジットカードなどの現金を伴わない方法です。
そこで今まで以上にクレジットカードの重要性が改めて注目されています。
今回はクレジットカードの作り方を徹底解説していきますよ。
【今回の記事でわかること】
- 決済ブランドはVISAかMasterであれば問題なし
- 【クレジットカードの選び方】どのカードにするか
- 【クレジットカードの選び方】クレジットカードは何枚あればいいか
- 実は見逃ないカードのグレードアップ
- サブカードはどうして必要か
柴沼 直美
1級ファイナンシャルプランニング技能士・CFP
日本証券アナリスト協会検定会員・CDA(キャリアカウンセラー)
1種証券外務員・住宅ローンアドバイザー
社会保険労務士有資格者大学卒業後、保険営業に従事したのち渡米。米国にてMBAを修得・帰国後、外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産育児後は英語講師としてフリーランス活動をスタート。定年のない生涯現役を目指して講師業・FP個別相談・執筆などで活動中。2017年日本FP協会広報スタッフ。
【専門・得意分野】資産運用・介護関連・留学を含む教育資金
【主な著書】定年のないゆるい稼ぎ方: アラ還暦!FPの働き方. 柴沼直美(Amazon Services International, Inc.)
決済ブランドはVISAかMasterであれば問題なし
まず迷うところは、「どのブランドにするか」という点ですよね。
その決め手になるのは、決済できるショップが多いカード会社にする、ということですが、提携先の多さで言えば、ビザ(VISA)とマスター(UC)になります。
これはビザ・マスターというどちらもアメリカの会社でクレジット決済を提供している会社です。
この2社のブランドのカードであれば、国や地域を問わず利用できずに困ったということはまずないでしょう。
日本では、JCBやNicosというブランドがお馴染みかと思いますが、海外に言った場合には圧倒的に使い勝手では見劣りしてしまいます。
それぞれのカードのブランドごとに使えるショップやホテルサービス、レストランの数を比較したものは多く比較することができますが、シェアとしてはVISAの方が多いようです。(ただし、この数は刻々変化するので、最新の情報は確認する必要があります)
【クレジットカードの選び方】どのカードにするか
さて、次はどのカードにするか、ということです。
よく、クレジットカードを発行するにあたって、楽天カードや最近ではドコモのdカードなど、が積極的にキャンペーンをやっているのを見かけると思います。
VisaもMasterも決済システムを提供していますが、両社とも自社のカードは出していません。
比較するポイントの中から優先順に並べよう
店頭やよく見かけるお馴染みのショップでキャンペーンを行っているから、キャッシュバックをしているからという理由だけで、ついつい目移りしてしまいがち。
比較ポイントの中から、特に皆さんにとって重要な優先度の高いものを基準に選ぶようにします。
主に、比較ポイントは以下の5つになるでしょう。
- 年会費
- 利用枠
- ポイント還元率と有効期限
- 紛失・盗難・不正利用時の補償
- 保険などのサービス
順に確認しましょう。
年会費:永年無料かどうか
1つ目の年会費ですが、よくあるのは、当初1年間は無料だが、2年目以降は会費が発生するというものです。
特にキャンペーン等を実施しているときに見られます。
(入会時は)会費無料な上に、入会ボーナスとして○○ポイントをプレゼント、などという目先の魅力に惑わされないように注意してください。
利用枠:誰でもすぐ作れるものはカードでは、利用限度額は小さい
特に、専業主婦(主夫)やパート歴も短いなど、クレジットカード会社にとっては信用度が常勤のサラリーマンに比べて弱い場合でも簡単に申込審査が通過できるケースがあります。
その場合は、おそらく利用枠が非常に小さく設定されていることがよくあります。
少し買い物をしただけで、あっという間に利用枠を使い果たしてしまうということであれば、多額の現金を持ち歩きたくない場合のクレジットカードの機能が果たせません。
申込時にこちらが提供する個人情報がたくさんあって、ついつい見逃してしまいがちなだけにあらかじめきちんと認識しておくことが大切です。
ポイント還元率と利用期限:お得感アップのために知っておこう
クレジットカード利用のメリットは、現金を持ち歩かなくても決済が容易にできることですが、それと同じくらい重要なのは、現金と同じ価値をもたらしてくれる「ポイント」です。
例えばポイント還元率1%と0.5%であれば、同じ10万円の買い物をしても、かたや1,000円のクーポンがもらえ、かたや500円ということになりますから、見逃せません。
加えて、こういった還元ポイントは通常有効期限が設定されています。
例えばある百貨店で発行しているVISAカードは、発行元の百貨店や系列スーパーで買い物をした場合は100円ごとに1ポイント、ほかのお店では200円ごとに1ポイントの還元になり、10万円未満だと1年間でポイントが失効になってしまいます。
お得感を最大限生かすには、利用金額と期限を確認しておくことが必要なのです。
紛失・盗難・不正利用時の補償
申込のときの審査が厳しいカードは、紛失・盗難・不正利用時の補償がしっかりしている場合が多いです。
簡易な手続きで作成できるものは、トラブルのときの対応もコールセンターへのつながりがあまりよくなかったり、webでのみの対応だったりする場合があります。
年会費が1万円、といったようなカードは、購入した商品が紛失・盗難にあった場合、運搬途中で破損した場合の補償が万全で安心感がありますよ。
保険などのサービス
海外旅行へ行く場合、海外旅行保険などに加入することがありますが、クレジットカードによっては、このような旅行保険が無料でつけられるものがあります。
海外旅行の機会が多い方などライフスタイルに応じてあらかじめ確認していくといいでしょう。
【クレジットカードの選び方】クレジットカードは何枚あればいいか
次に気になるところとして、何枚のカードを作るればいいかといったところですが、2~3枚が妥当ではないでしょうか。
それぞれのシーンによって使い分けをしてお得感をマックスにする、利用履歴を把握する、という2つの理由で、1枚ではカバーしきれないメリットを受けることができます。
また、あまりたくさん保有しすぎると利用履歴の把握ができなくなることと、ポイントが分散してしまうためにお得感が発揮できないことからも、2~3枚が妥当でしょう。
メインカードとサブカード
まずライフスタイルを振り返ってみましょう。
普段の生活で買い物をするショップは決まっているのではないでしょうか。
最近では積極的にクレジットカードのキャンペーンをしているスーパーも増えてきました。
行きつけのお店のクレジットカードの発行条件やメリットを確認しましょう。
確認するポイントは先ほどご紹介した、年会費・ポイント還元、そして補償とそのほかの付帯サービスです。
年会費が有料とあっても、1年間に例えば1万円以上の買い物をすれば無料になるというシステムが導入されているものもあります。
皆さんの日ごろの買い物の金額で、無料になると判断されれば申込を検討してもよいでしょう。
【実際に作った例】メインカードはエポスのVISA
実際に筆者がクレジットカードを作った例をご紹介します。
繰り返しになりますが、人それぞれのライフスタイルによって、どのカードを作れば一番メリットが受けられるのかは変わるので参考にしてください。
筆者のメインカードはずばりエポスのVISAです。
エポスカードというと、丸井でお馴染みかと思います。
先にご紹介した、ポイントに沿って、エポスカードを選んだ理由を見てみましょう。
年会費無料と海外旅行傷害保険の自動付帯が魅力
まず年会費ですが、ズバリ無料です。そのうえ海外旅行傷害保険が自動付帯になっているところが魅力です。
ポイント還元率は低めだが……
次にポイント還元率と有効期限ですが、200円で1ポイントですから、0.5%となります。
1%などより高いポイント還元率を提供してくれるカードもありますので、この点ではやや見劣りするといえるかもしれません。
しかし、提携しているショップやレストランでの支払いにこのカードを使うと、ドリンクのサービスや遊園地・劇場などで割引が受けられる特典をつけていますので、エンターテインメント施設を利用する人にはメリットが大きいです。
このようにクレジットカード会社ではそれぞれのメリットがありますので、「とにかく買い物でお得感を満喫したい」「映画鑑賞でのメリットを活かしたい」といったように皆さんのライフスタイルにあったカードをメインカードにするといいでしょう。
実は見逃ないカードのグレードアップ
クレジットカード会社では、通常のカードだけでなく、ゴールド、プラチナと、使用履歴によってポイント還元率や有効期限そのほかの付帯サービスで特典が付いてくるカードにグレードアップする仕組みを採用しているところが多いです。
エポスカードもその1つで、前年の使用履歴が一定額以上になると、招待といってアップグレードへのお誘いが届きます。
一般的に自分で申し込むよりも、招待のチャンスを利用したほうが、年会費などの点で有利にアップグレードできます。
アップグレードはメリットが満載
かつては、ゴールドカードは一定の年収がないと申し込み審査を通過できない、ステイタスシンボルというイメージがありましたが、今では通常のカードからのアップグレードの場合など、かつてほど審査のハードルは高くなくなりました。
また年会費についても、所定の金額以上を買い物で無料になるなど負担感も少なくなっています。
それ以上にアップグレードされたカードでは多くの魅力が追加されています。
利用金額に応じて年会費が無料
例えば先にご紹介したエポスのゴールドカードですが、通常の年会費は5,000円となっています。
しかし年間50万円以上の利用で翌年以降永続的に年会費が無料になります。
ポイント還元のお得感もアップ
ポイント還元率についても、いくつかのショップリストの中から自分でよく行くお店を選んでおくくことをおすすめします。
そこでの買い物ではポイント還元率が通常の3倍になるというしくみを採用しているのでこれだけでお得感がぐっとアップします。
さらにたまったポイントは有効期限が通常の2年間に比べて期限なしなのでためたポイントを無効にする心配もありません。
年間利用額に応じたボーナスポイントの付与も魅力です。
上にご紹介した2つの魅力はエポスゴールドカードに限らず、ほかのカードでも提供されていますので、自分にとってどのサービスが一番メリットが大きいかを比較検討してください。
サブカードはどうして必要か
確かに、決済サービスをVISAかMasterにしておけば、ほとんどのショップやレストラン・ホテルで問題なく決済できるので1枚メインカードを作っておけばいいでしょう。
しかし1枚すべてでは網羅しきれないところを補うことと、万一のために予備としてもう1枚、サブカードとして用意しておくと安心です。
サブカード申込も、年会費・ポイント還元・補償からチョイス
どのカードにするかは、やはり一番利用してメリットを享受できるものから選びましょう。
メインカードは実店舗での買い物として利用するする先を中心に選んだとしたら、サブカードはネットショッピング先で選ぶ、よく利用するホテル・旅行代理店で選ぶなどすみわけをしておきましょう。
すみわけをしておくと、利用の仕方やポイント還元についてもしっかり使い分けができて無駄のないカード利用ができます。
カード会社からの情報発信も見逃さない
カード会社各社では、キャンペーン期間にはポイント還元率が高くなる、ボーナスポイントが付与される、特定のレストランやホテル、劇場で優待サービスが受けられるなどの情報は不定期で発信されます。
日ごろからこのような情報に敏感になっておくと、クレジットカードの利用メリットはより大きくなりますよ。
利用履歴もざっくり認識しておく
日頃の買い物やサービスの決済にクレジットカードをメインで使用するクセがついてしまうと、ついつい利用履歴に疎くなってしまいがちです。
翌月の決済では思わぬ金額の引き落としがあって家計を圧迫することにもなりかねません。
また複数枚のクレジットカードで銀行残高以上の金額を利用してしまうと、引き落とし不可となって信用情報に傷がつくことになります。
クレジットカード会社にとっての優良顧客の条件は、継続的に利用履歴があることだけでなく、支払い事故がないことですから、特にまとまった金額の買い物や旅行をしたときなどは認識しておきましょう。
そうすることで、通常カードであればアップグレードの可能性が高くなり、優待サービスも受けやすくなりますよ。
計画的にうまく使いこなすと非常に便利なツール
以上、クレジットカードの作り方やその後についてお伝えしてきました。
皆さんのライフスタイルにフィットするクレジットカードをメインとサブで2枚用意しておけば、現金決済のわずらわしさから解放されます。
さらに今まで受けられなかったサービスやメリットを受けて現金の2倍も3倍も楽しみを味わうことができるツールになるでしょう。
ぜひ自分にあったクレジットカードを作ってみてくださいね。