ダイレクトワンは年収の3分の1を上限に、最大300万円までの融資に対応する消費者金融です。
急な出費が重なる等で限度額オーバーが予想される場合は、限度額を増額できるかどうかを審査してもらうことが可能です。
ダイレクトワンの基本スペックと限度額の増額方法、増額を申込む前に確認しておく点について、詳しく解説します。
ダイレクトワンとは?
ダイレクトワンはスルガ銀行グループの消費者金融会社
ダイレクトワンは静岡・東京・神奈川・山梨・愛知に計14店舗を設けていますが、全国からの利用が可能です。
利用条件や融資スピードについて、確認しておきましょう。
基本スペック
金利 | 4.9%~20.0% |
限度額 | 1万円~300万円 |
審査時間 | 最短30分 |
融資時間 | 最短1時間 |
申込対象者 | 安定収入のある、20歳~69歳までの方 |
最低返済額 | 4,000円(借入残高10万円以下の場合) |
主婦・パート・アルバイトでも申込み可能
ダイレクトワンの申込条件に雇用形態は含まれていません。
借入額に応じた返済を行うことができる毎月一定の収入があれば、パートやアルバイトといった非正規雇用者でも申込むことが可能です。
主婦や学生の申込みも可能としており、幅広い層へ融資を行う姿勢を持っていることが特徴です。
最短即日での融資が可能
ダイレクトワンではインターネット申込みの他、店頭・電話での申込みに対応しています。
店頭契約であればその場でカードを受け取ることが可能です。
インターネットや電話で申込んだ場合も、契約書と必要書類をアップロード又はFAXで送信した後は、カードの到着を待たずに振込で融資を受けることができます。
途中からの利用限度額の増額が可能
総量規制内であることが増額申込みの前提
ダイレクトワンは消費者金融なので、他社を含めた借入総額が年収の3分の1以内とする総量規制を受けます。
総量規制の範囲内で、なおかつダイレクトワンの利用限度額が300万円以内であれば、利用限度額の増額審査を申込むことが可能です。
増額審査を申込む場面は、次の3つが想定されます。
なお、過剰貸付を防止する観点から、利用限度額が自動的に上がることはありません。
利用限度額の不足に伴う増額申込み
追加で借りようとして限度額オーバーに気づいたり、現在の限度額では今後の出費をまかなえないと考えたりした時が、増額審査を希望するきっかけとなります。
年収アップに伴う限度額見直し依頼
年収が上がると同時に、年収の3分の1の範囲も広がります。
例えば年収が3万円上がった場合には、総量規制の枠が1万円広がることになります。
今後の追加借入れに備え、勤続年数の増加申告とあわせて限度額見直しを依頼することも可能です。
貸付利率の低減を期待した増額申込み
ダイレクトワンでは、利用限度額により貸付利率が異なるとされています。
また、利用限度額が高いほど低い貸付利率が適用されるのが一般的とされています。
利息負担を減らすために、追加借入れを予定せずに増額審査を申込む場面が想定されます。
ダイレクトワンの具体的な増額方法
利用限度額増額の申込み
利用限度額の増額審査の申込み方法は、ダイレクトワン店舗へ来店する方法と、お客さま相談センターに電話する方法の2つが用意されています。
スルガ銀行の窓口では、ダイレクトワンの取扱いがないので注意が必要です。
申込みの際は本人確認が行われるため、氏名・生年月日を伝えた後、担当者からの質問に回答します。
その後、増額審査を申込みたい旨を伝えます。
増額可否の審査
増額審査を申込んだ後は、契約時と同様に個人信用情報を用いた審査が行われます。
勤務先への在籍確認が行われる場合があります。
審査結果の連絡
増額審査の結果は、本人宛に電話で連絡されます。
審査結果によっては、限度額が増額されない場合がある点に留意が必要です。
ダイレクトワンの増額審査は厳しい
初期審査と比較すると、限度額増額の審査は厳しくなります。
その要因を2つご紹介します。
最新の他社借入れ状況を確認される
限度額増額を申込んだ時点で、最新の個人信用情報を入手して他社借入れ状況の確認が行われます。
ダイレクトワンで借りた分だけ債務が増えていることは当然ですが、収入と総返済額のバランスを再チェックされるため、他社債務の増加は審査のマイナス点となります。
加えて、他社の返済に遅延がある場合には、計画性と返済能力に乏しいと判断されます。
ダイレクトワンでの取引実績
初期審査の項目に加えて、ダイレクトワンでの借入れ・返済状況も確認されます。
限度額に近い借入れ残高がある中で、返済直後の借入れを繰り返している場合は、元本が減らないことから今後の返済能力について慎重に審査されます。
また、契約後間もない時期に増額を申込んだ場合は、ダイレクトワンでの返済実績が少ないため、利用限度額を増額するだけの信用度に到達しないことで増額審査に落ちることも考えられます。
他社での延滞がないことはプラス材料となりますが、ダイレクトワンに返済を続ける能力があるかを念入りに確認されます。
審査に落ちないための注意点
返済実績と安定収入が前提条件
増額審査に通るためには、すべての債務を延滞なく返済している実績と、返済を続けるための安定した収入があることが前提となります。
したがって、契約当初と比べて収入が増加していることは、返済能力が向上したとしてプラス材料に働きます。
増額審査に向けた重要ポイントを、さらに3つお伝えします。
契約時と同じ会社に在籍していること
契約時と勤務先が変わらないことは、収入の安定性を高める点で有利に働きます。
勤務先の在籍期間は、健康保険証の資格取得年月日で客観的に確認することが可能なので、保険証を用いて在籍確認ができるかどうかを確認してみましょう。
少なくとも6か月以上の返済実績が必要
増額審査を申込む際は、最低6か月の返済実績が必須です。
個人信用情報機関(CIC・JICC)では、他社でのクレジットやローンの申込情報を6か月間保有していますが、申込情報が複数存在する場合、返済能力を慎重に審査する傾向にあります。
一方、最大24か月分記録される返済状況(入金状況)に問題がなければ、限度額以上に債務総額が増えていないと判断することが可能です。
したがって、審査材料となり得る申込情報が登録されないよう、最低6か月間は返済に専念することが求められます。
借入総額が年収の3分の1以内であるかを常に把握する
増額審査の際に申告した年収をもとに、総量規制に抵触しないかを再確認されます。
限度額を増額した結果、借入総額が年収の3分の1を超える場合は審査に通りませんので、他社の借入れ状況を含めて収支バランスを把握しておくことが重要です。
申請後すぐに増額されるわけではない
初期審査とは異なり、増額審査の当日対応には触れられていません。
ダイレクトワンでの取引状況や他社債務の増減の確認が行われるため、増額審査の結果連絡まで数日~1週間程度かかると考えられます。
手持ちの現金が足りず、急いで増額審査を申込むケースも考えられますが、即日対応が保証されていないため、収入と支出、借入れの状況を確認した上で、時間に余裕を持って増額審査を申込むことをおすすめします。
増額申請で逆に減額される可能性もある
増額申請時もゼロベースで審査
限度額増額の際に受ける審査では、現在の限度額に追加できる額の判断ではなく、増額審査を申込んだ時点でどれだけの限度額が妥当かを改めて判断されることになります。
次のいずれかに該当する場合は、限度額を減らされて追加借入れが行えなくなる恐れがあるため、増額審査の申込みの際は十分注意しましょう。
年収が低下している場合
契約時や前回の増額申請時と比較して年収が下がった場合は、他社を含めた借入可能額も下がります。
その結果、他社を含めた借入限度額が年収の3分の1を超える場合は、その超えた分だけ限度額を減らされることになります。
借入れ総額が増えている場合
年収が同じにもかかわらず借入れ総額が増えている場合、ダイレクトワンの返済を延滞なく続けていたとしても、返済不能リスクが高まったと判断されるケースがあります。
次回以降の追加借入れを抑止することでリスク軽減を図る目的で、限度額を減らされることが考えられます。
増額できない場合の対処法
ダイレクトワンの増額審査に通らなかった場合は、他の消費者金融のカードローンを申込む方法もあります。
ただし、短期間に複数のカードローンに申込んだ場合は、返済に困っているものと判断され厳しく審査される可能性があることと、総量規制のチェックは必ず実施することが貸金業法で決まっていることから、他社で必ず借りられるわけではありません。
金融業者により審査姿勢や新規成約率が異なるため、申込先を慎重に検討することをおすすめします。
計画的な借り入れを
借入れを重ねた末に返済能力を超えてしまった場合、次の事態が想定されます。
- 債務の延滞に伴う督促により、家族や職場に借金の事実がわかってしまう
- 個人信用情報に延滞情報が登録され、携帯電話の割賦契約を含む新規ローン契約ができなくなる
- 生活費を返済に充てることで、家賃や公共料金の滞納リスクが高まる
- 自己破産等の債務整理を余儀なくされる
これらの事態は、家庭生活の崩壊だけでなく、お金を借りた本人の社会的信用の失墜にもつながります。
借金問題が原因で自殺する人もいます。
ダイレクトワンの増額審査に落ちたことは、現時点での返済能力が限界に達していると判断されたことになり、多重債務への警鐘ともいえます。
したがって、現時点での家計状況を十分精査した上で、今後無借金で生活する方法について検討する必要があります。
カードローンを利用する際は、生活の実態に合った返済プランを立ててからにしましょう。